船上暮らし

船員のについて書いていきます

船員の働き方ってどうなの?

 
船員の働き方についてお話したいと思います。
 
みなさんは船員と聞くとどんなイメージをされますか?
 
多くの人が長い間船に乗ってなかなか帰ってこないと思うかもしれません。
 
ほぼほぼ正解です!
 
ですがそうでもない船もあります。
 
航行区域が平水とよばれる港の中だけを航行する船は毎日帰ることができます。
 
例えば船に燃料を供給するバンカー船や大型船を曳航するタグボートなどがあります。
 
バンカー船に乗る船員の1日の例を挙げますと朝早くに(午前3~4時頃)乗船し2~3隻の
 
船に燃料を供給します。
 
終わったころには昼頃になっており岸壁に帰ります。
 
岸壁につくと昼過ぎでそのままその日の仕事は終了です。
 
朝が早いというデメリットはありますが昼過ぎには終わり(遅くなる日もあります)
 
毎日家に帰ることができるというメリットがあります。
 

 
 
次にタグボートの船員の1日の例を挙げますと
 
大型船の出入港が多い港では夜中に乗船して昼前に終わったり
 
朝から乗船して夕方頃に終わったりと様々です。
 
タグボートは不規則な生活になるという
 
デメリットがありますが平日に休みになったり昼から休みになったり
 
毎日帰れるというメリットがあります。
 
 
 
一方大型船に乗る船員は長期乗船が基本となります。
 
内航船では3ヶ月乗船し1ヶ月休暇というサイクルが多く外航船だと
 
9ヶ月乗船し3ヶ月休暇というサイクルが多いです。
 
長い間家に帰ることができないというデメリットがありますが
 
長い休暇がもらえるというメリットがあります。
 
社会人では珍しい長期休暇がもらえるため旅行など
 
普通の人は時間がなくてなかなかできないことを簡単にできるメリットがあります。
 
私の場合は外航船に乗っていましたので
 
仕事で海外に行き観光する時間もあったので休暇中は国内旅行をしていました。

船員の給料っていくら??

 
船員の給料についてお話ししたいと思います。
 
私の経験での話になりますので多少の誤差はありますがご了承ください。

 
まず、船の仕事には大きく分けて士官と部員に分かれます。
 
この2つの違いは海技免状があるかないかになります。
 
船に乗るだけですと海技免状は必要ありませんが士官になるためには
 
海技免状が必須となります。
 
部員の給料から説明していきたいと思います。
 
私が就職をサポートした2人を例にお話ししたいと思います。
 
1人目は部員1年目で年齢23歳、甲板員 船種はガス船(749トン)
 
手取り25万円 総支給額32万円 ボーナスは年2回で年間基本給の4倍でした
 
彼は大学を卒業後就職できずにフリーターをしていましたが
 
大学時代から付き合っていた彼女と結婚することになりました
 
ですが相手の親にフリーターとの結婚は認めない!
 
と言われ私に相談してきました。
 
彼が船員になると相手の親は大喜びで結婚を認めくれたそうです。
 
彼からグアムで結婚式を挙げたとご報告を頂きました。

 
続いて2人目は部員1年目で38歳、機関員 船種はタンカー(999トン)
 
手取り27万円 総支給額34万円 ボーナスは年2回で年間基本給の4.2倍でした
 
彼は高校卒業後派遣社員やアルバイトなど職をてんてんとしていました。
 
生活も苦しかったようで毎月借金して生活していたそうです。
 
私に相談に来た時には既に数百万の借金を抱えていました。
 
船員になった彼は少しずつ借金を返済し
 
今はマイホームを建てると語っていました。

 
 
続いて士官の給料についてお話ししたいと思います。
 
商船系の学校を卒業しますと海技免状がもらえます。
(学校に行かなくても自力で取れます)
 
新卒で士官として乗船することができますが
 
士官にも下から順に3等、2等、1等、船長又は機関長と階級があります。
 
内航船では3等がないことも多いです。
 
昔は外航船の方が内航船より給料が高かったようですが
 
現在では内航船の人手不足が深刻化していることもあり
 
外航と内航の給料は同じか内航の方が若干高くなりつつあるようです。
 
私が学生時代に(10年以上前)既に内航タンカーが
 
外交貨物の給料を上回っていました。
 
3等航海士又は機関士の給料は手取り28~30万程度です。
 
2等に上がると手取り35~38万ほどに上がります。
 
1等になると手取り42~48万ほどになります。
 
最後に船長又は機関長になりますと手取り50万以上が相場となります。
 
給料の差は会社の規模や経験年数、船種などで異なります。
 
船長や機関長になると総支給額が75万円を超えてくるそうで
 
私が以前勤めていたタンカー船では
 
船長と機関長は年収1200万円を超えていました。
 
部員から入社しても海技免状を取れば
 
だれでも船長や機関長になるチャンスがあります。
 
みなさんも船長や機関長を目指してみませんか?